金土日と、某塾主催のEnglish Summer Campにスタッフとして参加した。(
http://welcome.zenkyoken.com/)
全て書き下ろすと、数万字になりそうな程、多くの発見と出会いと反省のある合宿だったが、特に印象的だった点だけ特記する。
それは、某塾のスタッフ(講師)の子どもへの接し方だ。
今回の合宿には8名のALTが参加し、外国人(異文化)との交流も目的の一つだったようだが、俺にとっての最大の異文化は、某塾の体質だった。
コギャル以来のカルチャーショックである。
そもそも、塾には微塵の期待もしていなかった。
詰め込み方教育の象徴であり、塾講師の大半は少し詰込み型の勉強ができるだけのサラリーマン。
安定志向で学校教員になる公務員主義者と大差がなく、むしろ彼らから教育者としての意識を引いた程度のこと。
しかし、ここまで酷いとは思っても見なかった。
一言でいうと「偏った過保護」であり塾に限らずありがちな光景とも思えるが、側にいて、めまいがしたり、ため息のでる出来事が多かった。
小学生にもなって、階段を歩くだけで心配される。(普通階段の心配されるのは1歳半までだろ?)
大き目のスリッパをはくだけで心配される。(転んだところで怪我するか?)
食べ物の好き嫌いは仕方の無いことであり、お菓子を食べて、食事を残しても許される。
などなど、言い出すとキリが無いが、一事が万事、驚くほど甘い。
さらに彼女等は子どもをやたらと褒める。
褒める子は育つという何とかの一つ覚えなんだろうか、塾の方針だろうか。
それとも、お世辞が習慣の日本人の性なのだろうか。
子どもが頑張ったとき、100%やそれ以上の力を発揮したときには褒めるべきである。
そもそも、「褒める」という一方的な関係に収まらないことも多いと思う。
子どもが力を発揮したとき、心からよくやったと思えるし、心が動く。
それは、大人対大人でも、大人対子どもでも同じであり、彼らの領域に踏み込むなら、それは礼儀といえよう。
それは褒めるという一方的な上下関係では表現できない。
しかし、ことあるごとに些細なことで褒める彼女等。
しかも、赤ちゃん言葉で。
大人が子どもをバカにしているのだ、子ども達が大人をバカにする気持ちも分かる。
子どもが力を発揮するとき、大人の手助けは殆ど必要ないと思う。
大人がすべきはその環境作りだ。
彼女等を見ていると、まるで富豪のお坊ちゃまと、メイドや執事との関係のようだ。
塾にとってはお客様である子どもは神様で、生徒の維持・獲得することが成績を伸ばすと同時に求められる。
そんな企業の使命が、体質に拍車をかけているのだろう。
また、親は塾に対して人間性の教育まで求めていないのだろうから、余計なことはしてはいけないのかもしれない。
塾のスタッフは全体的に、人間的な教育をする気が無く甘いが、一方で中年の男性スタッフは、時に強いプレッシャーをかける。
その対応の変化は、とても極端に見えた。まるで切れた子どもの様に。
飴と鞭という考え方なのかもしれないが、飴にも鞭にもなっていない。
(主に)メンタル面のストレスが原因の子どもに対して、プレッシャーで寝かしつけようとする。
プレッシャーをかけ続けて状況が煮詰まり子どもが泣き出すと、女性スタッフの甘やかしがスタートする。
状況の原因は比較的シンプルで、子どもはほんの少しの安心と寝るきっかけが欲しいだけだったと思う。
彼らは、そのきっかけを摘んでは、子どものペースを乱す。
彼らが子どもにプレッシャーをかけながら「寝なさい」「寝れないなら外にいなさい」と説得するときも、
「寝れないなら側にいてあげるからね」と甘い言葉で接するときも、決して子どもの目を見ない。
子どもの心理変化にも気付かず、子どもが寝てみようかなと思う瞬間にも気付くことなく、時間は過ぎていく。
彼らははシンプルで正当な理論で子どもを言いくるめる。
それは道理かもしれない、その道理で世の中が回るほど人間関係は単純ではない。
時には虚勢も大事だろうが、大人ができていないことまでも、さも正しい理論かのように展開する。常に。
それを見透かす子どもにとっては、さも信頼しがたい大人に見えるのだろう。
例えば、「ケンカをしてはいけない」理由は、ケンカをする理由と同じだけ多様にある。
子どもを納得させるのに、その場の道理に合わない理論の押し付けなどいらない。
それも赤ちゃん言葉で。子どもをバカにするのも甚だしい、それとも笑えないギャグの連続なのだろうか。
頭ごなしに状況を否定するのではなく、その状況において最も重要な問題点を具体的に説明すると殆どの子どもは聞分ける。
納得しない子どもはダメな子どもではなくて、大人が状況を理解できていないだけであって、理解できない深い背景を抱えているだけのこと。
それを全て理解する時間と余裕は、我々スタッフに許されていないことが多いが、その努力はすべきだし、その姿勢は子どもにも伝わる。
親は学校のセイにして、学校は親のセイにする。そして塾はこの有様。。。
我々、GroupCounselor(俺のポジション)は、とても強いフラストレーションを抱えた。
しかしこれは、彼らの愚痴をたたいたり、講師や塾の生徒の将来を悲観すべき状況ではないと思う。
この様なことが日本の至るところで起こっていて、そして事態はより深刻かもしれないということを認識すべきである。